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中学妄想3(雨の日のふたり)

なんかこう、喧嘩の後で雨に打たれながら背中合わせにたそがれて欲しい妄想。

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「なんで、今日に限って助けるんだよ…」
「さてな。単なる気まぐれだ。今日に限って、って助けて欲しくなかったのか?」
そう言われるとなんだか礼を言うのも馬鹿らしくなり、何も言わずに雨が降ってくる空を見上げてみた。結構長い時間そうしていたはずだが、後ろにはまだ人の気配があった。いつもはいつのまにかいなくなっているのが常なのに、珍しいこともあるもんだと他人事のように考える。

「……なんでこんな事になっちゃったんだろ…姉さんの言う事聞いて真面目に勉強してたら、姉さんが言うような『できる人間』だったなら…こんな事にはならなかったのかな?」
返事など期待せずに、雨音で消えるように呟いた言葉。
だから、その言葉に返事が帰ってきたことに、まず驚いた。

「勉強なんか、できたって別にいい事ねえよ…」

続いて吐き出された言葉は雨音に邪魔されて、明久には聞こえない。
足元で気絶している不良の手元から銀色の輝きが零れた事も、気づけなかった。

「…なんで皆、点数で人間を判断しようとするんだ。
 いつか俺が……人間はテストの点数なんかじゃないって証明してやる…」

中学時代の二人は、お互い名前も知らない状態なので、普段はとても言えない弱音とか吐いちゃってれば良いと思うんです。

雄二が明久の喧嘩に手出しした原因は、喧嘩の相手がナイフか何か隠し持ってて、割合本気でヤバそうな手合いだったから。基本的に自分の買った喧嘩は自分で背負え精神の中学雄二ですが、それでもちょくちょく明久の前に姿を見せるのは基本的にほっとけないからです。ほっとけないからです。大事なことなので2回ry

良くも悪くも自分が正しいと思ったことに対してガムシャラで周りを省みない明久のあり方は雄二から見たら危なっかしくてしょうがないのと同時に、かつて守れなかった一人の少女との出来事を連想させてしまって、どうもほっとけないんじゃないかなあ…とか妄想。

やまさんがちゃんと肉付けしてSSにしてくれたよ!(ゴロゴロ)

余談ですが吉井家の家庭の事情を書いた直後に姉さんがハーバード大卒なことを思い出した。
……多分、日本の大学から留学して飛び級なんです。大学過程を飛び級で1年で終わらせればいいとおもいます。海外の大学卒だなんて、盲点過ぎた!!普通に高校からちょくで行ったと仮定すると、中学時代は姉さん半年も明久と生活してないって計算に!!

中学妄想2(吉井家の家庭の事情)

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「アキくん、おかえりなさい。ずいぶん遅かったですね。
貴方は遊ぶ暇があったら、他にやるべきことがあるのではないですか?このテストの点数はなんです?」
姉さんの手にあるのは、見せていないはずの小テストの答案だった。
「……姉さん、その答案、どうして」
「アキくんがちっとも試験の答案を見せてくれないから、部屋に入って探させてもらいました」
「……あ、そう」
「いいですか?アキくんはお父さんとお母さんの子で、姉さんの弟です。努力さえすれば、出来ないはずはないんですよ?こんな点数ばかり取って、恥ずかしいと思わないんですか」
姉さんの小言を適当に受け流す。勝手に部屋に入らないで欲しいとか言いたいことはたくさんあったけど、どうせ聞き入れては貰えない。この家において、正しいのはいつだって僕じゃなくて姉さんなんだから。
(次からは、家に持って帰る前にどっかに答案捨ててこないとなぁ……)

吉井家の家庭の事情編。
「姉がハーバード大」「両親が海外で事業をやってる(?)」の設定から、吉井家は普通にエリート家庭だよなあ……というお話。父母姉全員「デキる」だろうご家庭なので、多分「出来ない子」の気持ちに無頓着だと思うんだよね。

特に中学時代の吉井姉弟の確執は激しそう。明らかにお前には期待してないと言いたげな両親と、弟溺愛の余りわざと弟に辛く当たる姉の歪んだ愛情の間で鬱屈する末っ子。

成績が悪いことを気に病んで居ないわけじゃないのに「成績が悪いのは全部アキくんの努力が足りないから」といわれて、しかもさらに毎日のように「アキくんはどうしようもない不細工で、貴方を好きになってくれる女の子なんて居る訳が無い」って言われ続けたら……もうこれ、一種の洗脳行為だとおもう。

今の明久の鈍感具合って、天然も半分含まれているんでしょうけど姉の長年の洗脳により培われた「好意不信」とも言える状態なんじゃないかなあ、と思います。一定レベルまでの好意は需要できても「僕を好きになる女の子がいる訳ない」という姉からの教育が水面下で効力を発揮しているというか。


中学妄想1(出会い編)

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そろりと涙目になりながら視線を上げていけば、最初に見えたのは同じ学ランの黒。さっきの連中だろうかと思いながら、しかし逃げることなく顔をさらに上げればそこにあった顔は見覚えがなかった。
「……」
「謝罪はなしか」
黙ったまま相手を見続ければ、相手がむつりと顎をさすり、唇を曲げながら言った。その声に慌てて謝罪を口にした。
「ごめんなさい」
「俺も近寄りすぎてたから自業自得だけどな。まさか頭突きがくるとは思ってなかったんだ」

↑あわせてやまさんちのSSを読むと幸せになれるよ!
(許可を頂いて一部を引用させてもらいましたー)

というわけで、雄二&明久の中学時代ニアミス妄想。
原作だと高校入ってからの付き合いだと名言されてるんですが、高校で会う前にお互いの名前も知らないでニアミスしてお互いに影響与えてたら萌えるなあと。

…という話をしてたらやまさんが素敵なSSを書いてくれて思わず勢いで初対面の二人を描いてしまった後悔などしていない!!

中学時代の明久は、良くない噂を立てられてそのまま学校内で孤立してしまって、同時に学校の授業にもついていけず家でも先生からも姉と成績を比較され……な感じで雄二ほど派手にじゃないけど荒れてたという設定で。喧嘩に巻き込まれて逃げてきて所で雄二と激突して……みたいな感じ。

決して喧嘩が上手いわけではないのに、すぐに喧嘩に巻き込まれて生傷作ったり先輩方に絡まれたりしてます。いやべつに、絡まれてって性的な方向なんか想像してな……ゲフンゲフン。

さらに続き↓

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「よー元気してるかー」
「これが元気に見えるようなら君の目は節穴だよね…ていうか、いつも君、僕が喧嘩に負けた直後に出てくるような気がするんだけど?」
「いやーなんでだろうなぁ不思議だなあはっはっは」
「白々しいんだよ!!見てたんなら助けろよ!!!」
「お前が買った喧嘩に、なんで俺が口出ししなきゃいけないんだよ?」
「………」


というわけでそれ以来明久について回るけど基本助けない雄二(笑)
結構な頻度で遭遇してる割にどっちも名乗りあってません。「お前」とか「君」とかいってます。あと明久は反抗期真っ最中&雄二と知り合ってすぐの頃なので微妙に喋り方が違うのは見逃してください。

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