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雄二、明久で「コンビニ」

 明久は仕送りが入ると必ず銀行で金を下ろした後、必ずコンビニに向かう。そして、500mlペットボトルのジュースを一本買う。

 何故そんなことをするのかとたずねた所、
「コンビニのジュースって基本定価でしょ?
なんか、お金持ってる時じゃないと買えないモノって気がするんだよね」
と満面のドヤ顔でのたまった。

 計画性を持って使えばコンビニのペット飲料どころかそこそこの無駄遣いをしても許される程度の金額が手元に残る筈なのに、最初の数日で瞬く間に浪費されてしまっているのはこいつのこの、金がある時にどうでもいい所でわざと余計な金を使ってしまう事に原因があるような気がするのだが、ペットボトルをレジに持っていくときの顔があまりにも幸せそうなので黙っておくことにする。

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