リアルタイム合わせではじめた「ロボノDaSH」をクリアしました

 


発売日にソフト買ってたのにタイミング逃してずっと詰んでいた「ROBOTICS;NOTES DaSH」のゲーム内のリアルタイムが2020年8月16日だと聞いてその日からはじめて、今日やっとクリアしました。エンディングのゲーム内タイムスタンプを見ると9月4日だったのであと2日早くクリアできたらゲーム内リアルタイムにはじめてリアルタイムに終わるという完璧なプレイングだったのですが、流石にそこまでは合わせられなかった……。

ロボノの続編だけどシュタインズゲートの名脇役・ダルが主役…ということでどんな物語になるのかドキドキしながら始めたけど、スーパーハカーDaSHというよりもディープなオタクのまま一児の父になった「橋田至」という人物が人生の先輩、オタクの先輩としての目線で物語に外部から関わっていくのがとても良かった。そして、終盤になるとあくまでチュウタネロボ部の物語でありながらシュタインズゲートとロボティクス・ノーツ、2つの物語の接点として活躍していく姿が熱かったです。

あと!3D立ち絵の表現がめちゃくちゃ進化している…!!

無印のときは正直あまり3Dで立ち絵を表現することにメリットを感じないことが多くて、「立ち絵で良くない?」って思っていたんですが今作では3Dでの表現がめちゃくちゃ増えていて臨場感があった。会話に割り込んでくるときにキャラが画面の外から歩いて/走って現れる演出や細かい動き、以前よりも表情豊かになったキャラが画面を所狭しと動き回る様子が楽しかった。立ち絵が無くても3Dキャラのモーションでそれ以上の仕事をしている…!って感じる場面も多かったです。これはほんと技術の進化を感じる……。

以下、各ルートのネタバレあり感想です。

共通ルート

ロボノの事件から半年後、二週間規模で開催されることになった「種子島わざいか鉄砲まつり」で賑わう種子島に現れた橋田至。同じ船に宇宙飛行士を目指して浪人中の八汐海翔が乗っていたことから、ロボ部の面々と仲良くなることに。彼らと共に、「わざいか鉄砲まつり」の会場に向かったダルは、その会場で半年前にロボ部によって倒されたはずの“君島コウ”が再び現れるところを目の当たりにする──。

共通ルートは復活した割に妙に呑気な君島コウの巻き起こすお色気ハプニングに翻弄されながら海翔とコンビをくんでその企みを阻止していく展開。君島のやることが「女子全員メイド服着用」だったり「関係者全員水着になる」とかほぼそのままダルの妄想なのにニヤニヤしてしまうんですけど、あれってつまり強い「妄想」を感知して願いをリアルブートするみたいな装置だったのかな。ダルがあの場に居なければもっとヤバい妄想を感知して大惨事になっていた可能性もある…?

この共通ルートの間にどこを訪問したかでその後のルートが決まるんですけど、前作がシュタゲと同じ一本線だったので最初ルート分岐の方法がわからず混乱したし、分岐方法が判明した後もほぼ覚えゲーになるのでわかりづらかった…もうマップ上に誰が居るか書いておいてくれてもいいと思うんですけど駄目なのかしら。

愛理ルート

君島の置き土産で年齢相応の女性に変身できるようになってしまった愛理がひと夏のアイドル活動をする話。そしてダルが愛理をプロデュースする話。正統派の泣き系ギャルゲー感というか、ひと夏の甘酸っぱい思い出というか「THE IDOLM@STER sideDaSH」。

同年代とは10年の隔絶を得て冷え切った関係だったとはいえ両親も既に亡く、未来に迷う彼女がアイドル活動を通して、そしてダルの後押しを受けて自分のやりたいことを見出していく展開がとても良かった。

フラウルート

こなちゃんの妄想でホモ●レ妖怪がリアルブートし、何故か見境なく男同士をくっつけはじめるお話。大体その場にいる人間二人を見境なく恋愛関係にしてしまう妖怪のようにみえたのですが、別行動をしていたはずの澤田きゅんが海翔にメイクラブしてしまうのはなぜなのか。なんか海翔のこと考えてる最中だったとかそういう流れなのでは?澤海もかなり好きですが公式が自ら濃厚な接点を作りに来るとは思わなかったぜ。

愛理と同じく両親を亡くし、同人サークル仲間も失った居場所を見失った彼女の「ひとりは寂しい」という気持ちが暴走して…という理論はわかるしホロリとしてしまうことはしてしまうのですがやっぱり男同士ばかりになってしまったのは「偶然」では片付けられない何かを感じたし、完全に海翔にべったりな澤田きゅんが面白すぎてそっちの記憶が強すぎる。あとアメ社長と昴父どっちが下なんですかね(個人的には昴父だと思う)

あと、エンディングのムービーがMMDみたいなダンスムービーなんだけど個人的に苦手なMMDの癖みたいなのが薄くてめっちゃかわいい。めっちゃかわいいけどこの技術でなぜ愛理ルートのアイドルシーンを演出しなかったのか。小1時間問い詰めたい。

昴ルート

ロボノ本編で曖昧にされたままだった日高親子の関係に切り込む昴ルート。いやこれ本編でやったげてよぉ!!って気持ちがなくはないけどロボ博をカイアキ二人参加にするところの流れを思い出すと、ストーリー展開的にやるタイミングなかったのも確かなんだよなあ…。

本編で解決できず、取り残された問題を外部からやってきた橋田至が昴父とおなじ「一児の父」としての視点から解決するという展開がすごく面白く、これが分岐世界線で行われたこと(だと個人的には思っている)だというのが本当に残念なんですが、同時に他のルートでも昴父は一生懸命息子に歩み寄ろうという意思を見せており、ダルの行った橋渡しはあくまで手本に過ぎないのだと思わせてくれる展開が良かった。ところで今更すぎるんですけど昴父が37歳って嘘でしょ…50台くらいだとばかり……。

それはそれとして八汐先輩と昴の入浴シーンがえっちすぎて動揺した。フラウたんルートで公式が澤海…!?とかいってたらセンメガセンもしっかり盛り込んできた。ありがとうございますありがとうございます。

淳和ルート

昴ルートが本編で解決しきれなかった物語の続きであるなら、淳和ルートは本編淳和ルートを受けてのさらなる成長物語だなあと。引っ込み思案で上がり症であるがゆえに損ばかりしている彼女にロボットバトル出場を通して自信をつけさせようという話。フラウルートの澤田きゅんのイメージが強すぎて、このルートの澤田きゅんめっちゃ有能だなってなりました…いや冷静に考えなくてめっちゃ有能なんだあの人は……。

終盤のミス・ヒアデスvsミスター・プレアデスの展開にはアツいながらも笑ってしまうけど、そこで一緒に笑ってる八汐海翔くんはその淳和はあったかもしれない別世界線の自分だぞということを肝に銘じていただきたい。あとほんと、昴ルートの直後にやったのでプレアデスの衣装を持ってくる昴父やパワーアップすらしているM45の勇姿に胸が熱くなりますね…。

あと、なにげに作中で一貫してキルバラ封印していた海翔が唯一キルバラをプレイするルート。勉強がおろそかになりそうになって慌てて自戒するところとかかわいいんだけど、それとなく「UMISHO引退説はガチ」「プレアデス復活」と流したダルの呟きにラボメン達が反応してるのが良い。フラウにとってDaSHが雲の上の存在であるように、秋葉原に帰ればUMISHOやミスタープレアデスだってベールを一枚挟んだ先の存在であるんですよねえ。ところでダウナー系年上美女の萌郁さんに個人インタビューされてタジタジになるUMISHOさんめっちゃみたいです。

このルートもどこか「父親目線」でロボ部の面々を見ているダルの視線が温かくて良いのだけど、恥ずかしさを克服するために淳和に道着の下を履かせずに海辺で空手の特訓させるのはいくらなにを言ってもアウトでは??やって良いラインを超えてるのでは?個人的にはそこだけ引っかかったな…。

綯ルート

幽霊の噂で島が賑わう中、入院中のみさ希を狙うヒットマンの存在を知った海翔が綯や澤田と共にみさ希を護ろうとするお話。「わざいか鉄砲まつり」もロボ部の面々もほとんど登場しない、どちらかというとシュタゲのような物騒さを感じるルート。

海翔の年上女コンプレックスがどこまでも全開で正直楽しい。事件の中心にいるミサ姉に一度も顔を合わせないまま終わるところも実に海翔自身のコンプレックスを感じるし、そこに淡い初恋のような何かを抱いていた綯さん、目の前で生命を落とした瑞榎さんまでが登場し、いろいろな意味で冷静さを保てない海翔、若いねえ……。(いや瑞榎さん周りの話は若いで済む問題ではないが)

物語のテイストこそシュタゲを感じるものの、綯さんがピンチになってからの島を挙げて助け出す展開はロボノそのもの。「親しい人が死ぬ所を見ていたのに阻止できなかったこと」という過去の大きなトラウマを乗り越えてひとつ成長する海翔の姿が眩しいお話でした。実質、主人公扱いで個別ルートがない海翔への本編フォロールートだったんじゃないかなこれ。こころなしかダルの出番も少なめで、第二の主人公として減り気味だった海翔自身の心象描写が一番明確に書かれていたような。

あき穂ルート

本編で有耶無耶になったままだった海翔とあき穂の恋愛事情に焦点を当てたルート。っていうか前半はほぼ少女漫画のラブコメもかくやという感じで、空回りするアキちゃん、鈍感をこじらせる海翔、気をもむロボ部員達…という構図がとにかくかわいい。最高に可愛い。あき穂に告白しようとする海翔を影から見守る面々の姿が微笑ましい。

そんなふたりが漸く両思いになって、そこから改めて始まるのがかつてロボ博の騒動で破壊されてしまったままだった「ガンつく2」を復活させようというプロジェクト。本編でのガンつく2は本当にどこまでも不遇なまま終わってしまったので、そこに改めて焦点が当たるの良かったなあ。「歴代ロボ部が創り上げてきたガンつく1」の代用品ではなく、「現在のチュウタネロボ部が1から創り上げたガンつく2」という、ガンつく2が生まれた意味を与え直される展開がすごく良かった。あと、ガンつく2の話を振ったときに大反対してたドクの手のひらの返しようには思わずニコニコしちゃいましたね。ほんとこの爺さんロボットが大好きなんだな…!!

クライマックスバトル、みんなの強い妄想によってガンヴァレルがリアルブートしたってことはつまりこのガンヴァレルはロボ部のディソードなのでは!!!???みたいなカオヘ脳が働きめちゃくちゃテンションあがったわけなんですけど、BGMがシュタゲのアレンジBGMなのもずるいなあという感じ。この曲あとで調べたら曲名がまんま「運命石」でクソー!!!となりました。

あき穂と海翔の関係の進展、瀬乃宮姉妹の関係の修復、「ガンつく2」周りのフォロー、と短いルートの中でやることが多い…!!状態なんですけど、そこから更にトゥルーエンドへの伏線貼りも行われるのだからやっぱりものすごく情報量が多い。少女漫画から少年漫画まで全部乗せな感じのルートが楽しかったです。

それにしても両思いになったカイアキ、バカップルすぎない!?かわいいなぁかわいいねぇ!!

ダルルート(完結編)

岡部からの「世界線が揺らいでいる」という言葉で、あき穂ルート以外の5つの物語は「世界線のゆらぎ」だったんだなあとストンと納得できてしまうのがこの世界設定のズルさというか上手さなんですよね。ダルがさらっとシュタゲトゥルーエンド後の岡部の話しててうわーーー!!!ってなりますが本当に姿だけはあるのに徹底して出てこないのがずるいなこの厨二病。ダルのツイぽでどうみてもbotみたいなことしか喋ってない岡部垢があき穂ルートで普通に中の人がいる状態になってニヤニヤしたり(ところでツイぽのD列は増えないんですかね……?)そして岡部の居ないところで岡部のこと語ったり自分が彼の右腕であることを誇りに思っているみたいなムーブしてくるダル最高。

倒したと思っていた君島コウがやっぱり復活して世界最大の危機!!という、これだけで1本作れそうな濃厚な物語が展開されるんですけど、その前に種子島の二週間滞在でダルがロボ部のみんなと築いた絆があったからこそこの難局を乗り切れるわけで。逆にロボ部のみんなもダルが持っている人脈がなければ完全に詰んでいたわけで…。ほんとそのへんの、あの二週間が全く毛色の違うこのルートでしっかりと生きてくる展開にじんわりしました。

ガンつく1号とKAMINAGI、前作のラストで激突した2つのメカが今度は味方として戦うのロボットアニメの王道ど真ん中すぎて胸熱だし、心を通わせ、背中をあわせて戦うことを決意した海翔とあき穂の間にトリックスター的に現れるミサ姉が本当に……本当にかっこいいなこの姉は!!!ハイタッチのスチルが胸アツすぎるしアキちゃんのピンチにさっそうと駆けつける姉がマジでかっこよすぎるし、ミッチーとミサ姉の掛け合いがマジで初代ロボ部を思わせるのでニヤニヤしてしまった。

しかしこのルートのエンディングといいダルルートでのダルの発言といい、シュタゲ勢とロボノ勢が協力して戦うみたいな構想が透けて見えるような終わり方で今後のシリーズに期待しかできない。科学ADVの登場人物たちが力を合わせて戦うみたいなドリーム展開の完結編、めっちゃみたい。ロボノとカオヘカオチャとシュタゲキャラが仲良くしてるドリームクロスオーバーお遊び番外編もめちゃくちゃ見たい。

君島……今度こそ死んだんだよな……?(エピローグムービー見て疑心暗鬼にかられる顔)

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