「シン・エヴァンゲリオン劇場版 :||」みた

 

色々間に合わなかったこともあって「ラノベぷちが終わるまでは……」と先延ばしにしていたエヴァを見てきました。公開から一息ついて新しい来場特典が始まる前の平日午後で混んでるけど適度にすいててゆっくり見れてよかった。

私はエヴァはリアルタイム世代ではあるけどそのリアルタイムには別の作品にドはまりしていた人種なので作品自体に思い入れはあまりない。スレイヤーズ目当てで買ったドラゴンマガジンに旧劇場版のアスカが量産型エヴァにボコボコにされるシーンの脚本が載っていて前後がわからずそれを読んだせいでとにかくエヴァ=グロいバトルがある、不気味なものというイメージが付いてしまってその後5年くらいノータッチしていた。でも綾波フィーバーとかはリアルタイムで見ていて当時まだ登録制だったヤフージャパンのアニメカテゴリの9割がエヴァの考察や二次創作サイトで度肝抜かれたり、同年代の友人がエヴァの旧劇場版ラストで呆然とした話とかは聞いていて、新劇場版は破から劇場で見た感じのオタクですが(長い自分語り)、子供時代からのオタクたちの長い長い執着にやっと決着がついたのだ……みたいな、新劇場版:破からの短い(それでも12年の付き合いである)付き合いでも「やっと終わったな~~!!!」という気持ちになれる映画でした。

いや「楽しかった」とは思ったんだけど正直何もかもわかってない。相変わらず用語は難しいし途中で絵コンテになったりキャラクターたちが舞台裏で対峙したりしはじめるところは相変わらずのエヴァンゲリオンで真面目な考察追いかけていたオタクでもないから9割位はわからない。なんで槍が増えると世界が救われるのかも正直よくわかってない。でも、その「わからない」という部分も含めて最高にエヴァだな~~と思ったし、なにもかもがわからないままとにかくシンジがこれまでの3作品で感じた挫折や絶望をなんとかかんとか受け止めて立ち上がってレイやアスカやカヲルに背中を押されながら、ミサトやマリの手を借りながらもずっと立ち向かえなかった父親と対峙してそれを乗り越えていく、自分たちの思いとそぐわぬ方向に変えてしまおうとする何かを打ち破って世界を救うというというめちゃくちゃ王道なバトルものやってくれたのめちゃくちゃ楽しかったです。シンジくん、最後は完全にロボットアニメの主人公だった(ロボットアニメの主人公だよ)

終盤は○○インパクト多すぎて思わず笑ったけどアディショナルインパクト(?)が旧劇のラストで起きたアレのほぼそのまんまで、その上で今度こそ誰もそれが起こした幻覚に囚われずにただ倒すものだけを見て戦っていくのがすごく良いなと思いました。アスカが量産機相手に無双するのも、ゲンドウの計画に利用されて消えた彼女が旧劇ラストシーンの砂浜で待ってるのも、旧劇をリアルタイムで見て「???」てなった人たちに向けてのアンサー的な何かを感じる。新劇を終わらせる時に一緒にあの旧劇のあれこれも含めてぜんぶぜんぶ持っていくぞ、みたいな。だからタイトルも「ヱヴァンゲリヲン」じゃなくて「エヴァンゲリオン」に戻ったんですかね。いやわからんけど。

私はずっとエヴァの女キャラの中ではミサトさんが好きなオタクだったんですけど、それだけに破であんなに必死にシンジの行動を後押ししてくれたミサトさんがQで手のひらを返してくるのがしんどくて、そんな彼女の真意と14年を経て人の親になった彼女の想いを知ることができてよかったです。人類補完計画がもともとミサトの父親の打ち出した計画だという話があったけど、それも踏まえるとシンジだけじゃなくてミサトさんにとっても父を超えて「母」になるための話だったのかもしれない。息子とは触れ合えないけど「母」してるミサトさんがとても良かったし、死んだ加持に未練たらたらなミサトさんはまじでテレビアニメ版から変わらぬ面倒くさい女で最高だったし、血のつながった親子ではないけど生命を賭してシンジを守ろうとしてくれるミサトさんは最高にシンジの保護者だったと思う。

ところで(本人は寝てたとは言え)14年間こじらせ続けたアスカとの恋心をお互いに「好きだった」という言葉で精算して、多分味噌汁とか田植えとかぽかぽかとかを経て別個の人間として自立したレイを母親(レイ)離れしたシンジが送り出すのすごくエモいんですけど最後そことくっつくの!!???っていうのは思ったし思ったよね!!???その人ミサトさんより年上じゃないです!!???

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